映画『カイジ ファイナルゲーム』感想・レビュー【ネタバレ途中からあり】カイジ映画ファンは読まないでください

どうもサムカワです。

 

いや〜ホント金欠です

学生の頃の方がもっとあった気がする!って実家暮らしだったからか…。

 

今年に入ってから去年の見逃し映画『ブラック・クランズマン』をアップリンク吉祥寺に観に行ったり

ティーンと音楽で主演がエル・ファニングって絶対好きな映画じゃん!と思って角川シネマ有楽町に観に行った『ティーンスピリット』が案の定大好きな映画だったのでサントラを買って、その足で池袋の新文芸坐でLGBTQをテーマにした映画4本立てのオールナイト上映行ったり…あ、だから金なくなるのか。

 

そんな中、友人に「どうやらやばいらしい(悪い意味で)から観て来てよ」とお願いされ

まさしく人柱的に観に行った映画を今回はレビューします!

今回レビューするのは

カイジ ファイナルゲーム』

制作:2020年
公開:2020年1月10日
監督:佐藤東弥
脚本:福本伸行、徳永友一
出演:藤原竜也、福士蒼汰、関水渚、新田真剣佑、吉田鋼太郎など

ざっくりしたあらすじ
東京オリンピック後、恐ろしい速さで景気が失速していった日本は、今や1500兆円を超える借金を抱えた大不況国家となっていた。
政府は国債と同額の国民の現預金を使い借金を相殺する政策を打ち出す。
貧しい人々が切り捨てられる世の中を止めるべく、不動産王の東郷が助けを求めたのは何を隠そう、カイジだったのだ。
カイジは東郷の頼みを引き受け、国家の命運を賭けた一大ギャンブルに挑む!

劇場

ユナイテッド・シネマ豊洲
土曜の夕方ということもあり、かなりお客さんが入ってました。このシリーズの根強い人気と認知度を物語ってますね。

パンフレット
各ゲームの説明、ネタバレありでのストーリー解説、美術さんのインタビュー等、読み応えバツグンです。

予告編はこんな感じ

 


では、さっそく感想とレビューに移りますが、
ネタバレに関して「ここからネタバレ含みますよ〜」の注意勧告をしますので、ネタバレ嫌だよ〜って方もとりあえずは安心してお読みください。
ですが!
今これを読んでいる方の中に、
カイジの映画シリーズの大ファンだ!
って方にとってはいささか不愉快な表現が散見されると思いますので、直ちに広告をクリックしてからこのサイトを閉じてください。

まず純粋に

思ってたよりも面白かった

です。

 

初っ端から上から目線ですみません。でもあまりにもまわりの評判がアレだったもので…

 

だからこそ言わせていただきたいのは

クソ映画をナメるな!!!

ということですね。

 

世の中にはこれより酷いのいっぱいあるよ〜って話ですよ。

それは日本映画“だから”とかは関係ないですよ!ハリウッド超大作も面白くないのはたくさんあるんで!!!!

 

もちろん本作にも2000年代の序盤から中盤くらいにかけて多く存在したテレビ局出資のうんこ映画を思い出させるうんこ演出は多々見られますよ。

 

でもそれを凌駕する出演者の方々の濃すぎる演技合戦のなんと気持ちいいこと!!!

藤原竜也さんと吉田鋼太郎さんのオーバーアクトによる大演説大会は、見ていてそれだけでワクワクするしシビれます。

 

また、スケールの小ささを感じさせないセットを始めとした美術なども最高でした。

ブレードランナーみたいなディストピア世界もイケてたな〜

 

そして何より僕が感心したのは舞台設定です。

東京オリンピック後の衰退した日本ということで。

オリンピックが終わると必ず景気は悪くなるってわかってるからこそ、今年の東京オリンピックは不安で仕方ないですよね〜。マジでこうなっちゃうんじゃない???と思わせながら、フィクションの風呂敷も広げてる加減が最高でした!

 

また、労働環境に関してですが

最近あったケン・ローチ監督の『家族を想うとき』でも描かれているように、これからは個人事業主として働く人が増えていって、新しい搾取のされ方をしていくんだろうなというのが、ジワジワと実感し始めている昨今。

 

一部の社会不適者だけが貧乏になって、地下で働いて、底辺で一生暮らす。というのが描かれていた2009年の第1作目『カイジ 人生逆転ゲーム』のときよりも、この2020年は社会全体が所得が減ったりして

 

ようするに

昔よりも今はみんな貧乏!!!!

だから本作では、かつての地下の生活水準が地上に溢れ出てきて、みんな派遣で肉体労働。給料の70%はピンハネされるって世界になっているんですね。うわ〜ありそう〜〜〜〜!!!

これは時代の変化に対し必然的な舞台設定ですよね。

 

実際僕も会社員として月一定額もらえてますが、生活は厳しいなって感じで、ライトめではあってもこの映画内の労働者の人々と近い存在はあるので、そのへん切実に受け止めてしまいますし、そんな労働者たちが金持ちたちに一杯食わせるような場面では否応無しに溜飲が下がるし、胸が熱くなるってもんですよ!!!

 

またこの映画カイジシリーズには

明確なメインテーマ曲があるのが強い!!

クライマックスではこの音楽とともに、熱い魂で叫び熱弁するカイジのエモーションと合間って

“欠けた金貨”のくだりは思わず涙ぐんでしまったほどです!

 

そして何より

見終わったらビールが飲みたくなるんですよね!!!!

と、まぁこんな感じの感想です。

 

あれ?じゃあ良くね???

 

はい。良いですよ。僕は。

そもそも映画カイジシリーズにそんなウェルメイドな作品クオリティは求めてないんで。

 

ただ、ただですよ?

強いて言うならどこらへんが不満だったか?みたいなところをこれからネタバレも事と次第によってはしつつ、列挙していこうかなと思います。

 


 

警告

ここからネタバレが含まれてるかもね

 

少し不満に思ったこと

●全体的に演出が客をバカにしてる

まさか2020年にもなってこんなツッコミをするとは思いませんでした。

これってそれこそ2000年代初期の頃の日本映画にありがちな、なんでもセリフで説明しちゃうやつや、いちいちフラッシュバックで前のシーンを客に思い出させたりとかって演出です。

本作でも、基本その場にいない人のキャラ名が出てくると毎回そいつの顔がフラッシュバックするんですよ。

いいよそんな気遣い!!覚えてるよ!!!!バカにしてんのか!!???

って気持ちになりますよね。

 

 

●説明がクドい割にはわかりづらい

先述したこととも通じますが、とにかくなんでもかんでもセリフで説明します。

開始早々カイジが缶ビールを見つけるシーン

「缶ビール!…また値上がりしてんのかよクソ!!!…我慢だ……」

みたいなセリフを言うんですが、これ全部セリフなくても十分伝わることなんですよね。

まぁこれがカイジのキャラクター表現だって言うんなら仕方ないですが。

 

こんな感んじの、客に映像の読解力がなくても内容がわかるように全部説明してくれます。

 

そうです。この映画は「映画館で映画を観る2時間SNSをチェックしないなんて耐えられない!」と上映中にTwitterを見ちゃう昨今の映画館事情を汲んだ

Twitterを見ながらでも話がわかる!という最先端映画なのです!!!

 

の、わりにギャンブルのルールがイマイチよくわからないんですよね。

説明下手か!!!

 

 

●勝ち方が運任せすぎる…

本作のメインのゲームである“人間秤”ですが、これにいかにしてカイジが勝つのか!

これってすごい気になりますよね。どんな作戦で勝つのか!それが見たくてみんなくるわけですけど。

 

実はこれ、もちろんカイジはたくさんの作戦を考えてはいるんですが、最終的に勝つのは

たまたま時計の針に数枚金貨が挟まっていて

たまたまそれが今回の時計の動きで落ちてきて(それまでに針は何周もしてたはず)

たまたまカイジの乗っている天秤に乗っかる

この不確定要素がありすぎて、いくらカイジが誇らしげに“何故勝ったか”のロジックを敵に説こうが、イマイチ釈然としない…先ほどここの「欠けた金貨」に泣いたと言いましたが、脳内には強烈な釈然としなさが駆け巡ってましたよ。

 

あとドリームジャンプという自殺志願者が集うギャンブルの必勝法のくだりが本作中一番ひどかった……。

 

ルールとしてはシンプルで

1番から10番までの命綱のうち、ひとつを選んでものすごい高さから飛び降りるってゲームなんですが、ちゃんと命綱として機能するのは1本のみ。それ以外を選んだ人はそのまま落下して死ぬという、残酷なギャンブルです。

 

それにカイジは挑戦し、一攫千金を狙うという場面なんですが

物語の展開としては

・このドリームジャンプを主催する側が実は裏で何番が命綱かを自由にコントロールできることが判明

・カイジがドリームジャンプに挑戦すると言って準備している間に、仲間が密かにコントロールパネルが作動しないように配電盤をいじる

・命綱を変えるコントロールパネルが無効になることで、前回と命綱の番号は同じまま。

・そのすきに別の仲間がゴミ箱をあさって唯一捨てられていない番号(金持ちが賭けをしてるので)を見つけることで前回の命綱番号を導き出す。

・ドリームジャンプの主催側は、吉田鋼太郎さん演じる黒崎に「絶対にこのドリームジャンプでカイジを殺せ」と命じられているが、コントロールパネルが作動しなくなり焦る

・しかし、主催者は閃く!ここでカイジが普通に間違ったロープを選べば結果としてカイジは死ぬから問題ない。仮にカイジが生き残ったとしたら黒崎は破産。どっちみちこのドリームジャンプの主催者的には損はないのだ。

・だからこのまま黙って続けちゃおう!

となるわけですよ。

 

ですが、このあとカイジが間違ったロープを選んでしまう場面の次のシーンでは吉田鋼太郎さん演じる黒崎に部下から「カイジが10番(死ぬロープ番号)を選びましたよ」という報告を受け、黒崎大盛り上がり!

 

ん!?

 

黒崎はドリームジャンプの命綱のコントロールパネルが作動しなくなったことは知らないんだから、カイジが何番選ぼうが関係ないでしょ?

 

しかもここでカイジが間違ったロープを選んでしまった状態で、さぁ今すぐ飛び降りる!という

「え?どうなっちゃうの!?」って瞬間でパッと次のシーンに移ると、

実はカイジは生きてました〜と登場するんです。

 

観てる側としては「え!今のどうやって正解のロープに変えたんだ?」って気になりますよね

「まさか直前でただロープを変えたとか…そんな稚拙な脚本なわけないよね」と思っていると、

マジで本当にただ直前でカイジが「やっぱ変える!」とか言い出して変えてただけだった

という衝撃の事実。ヒネリなさすぎだろ…

 

 

そして生還して戻ってきたカイジに黒崎が「何故生きている!」と聞くと、ここでまさかのカイジが今の過程を全部丁寧に説明しだすんですよ!!

 

普通は観てるお客さんもカイジがなんで勝ったのか最初はわからなくて、困惑する敵と一緒にカイジのドヤ顔説明を受けて「なるほど!!!」って流れじゃないですか。

 

でも今回はさっきまで割とちゃんと作戦の全容がわかるような映像で見せられて、観てる僕らも納得してるんで、

すでに知ってることを説明されるこの時間は、本当に映画的には何も前に進んでないんですよ。

僕らが知っていることをカイジが黒崎に説明し終わるのを待つ時間なんですよ!!!!!

いいのかそれで!!!!!

 

この釈然としなさ

いくら文章で説明してもわかりにくいと思うので、鑑賞中の僕のリアクションを再現してみました。

こんな感じです(マジで)

 

説明セリフ、フラッシュバック、回想過多なのは少し古い日本映画の良くないところとしてよく挙げられる特徴ですが

それすら懐かしいと感じ、味わいとして楽しめる領域にまで来たんで、

多分映画を観ることに関しては僕は最強です。

 

 

あと最後に

真剣佑さんと福士蒼汰さんの演じるキャラが2人ともスーツにメガネのハンサムって、引き出しなさすぎか!?

日本人俳優を見慣れている観客ならともかく、これ海外のお客さんとかは少し混乱するんじゃないですかね…

まぁこの映画が海外向けを意識してるとは到底思えませんが。

 

まとめ

・色々言ったけど、まず普通に楽しい!!
・終始すごい圧とテンションで飽きない!!
・貧困問題が切実!!!
・ただ釈然としない!!!!

 

こんな上から目線のブログは今回が最後ですよ多分

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