どうもサムカワです。
先日現在公開中の映画『ジュマンジ/ネクスト・レベル』を観にいって、まあ普通に楽しい映画だったんですが、ひとつ引っかかることが!
上映前の予告編で流れたのが『ゴーストバスターズ /アフターライフ』という1984年の映画『ゴーストバスターズ』(続編『ゴーストバスターズ2』は1989年)の約30年ぶりの続編と、『チャーリーズ・エンジェル』という2000年の同名作品(続編『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』は2003年)のリブート作品。
そして『バッドボーイズ』(1995年)『バッドボーイズ2バッド』(2003年)の続編にして最終章(今の所)の『バッドボーイズ フォー・ライフ』という
もう全部シリーズものじゃねぇか!!と。
しかもここ2〜3年のシリーズならともかく、全部数十年前の作品で、映画とかよく知らない人からしたら、それがシリーズものかどうかもわからないって若い世代続出の、完全オヤジ接待作品ばかり!
そもそも『ジュマンジ/ネクスト・レベル』とは1995年(日本公開は1996年)の映画『ジュマンジ』のリブート作品で2017年(日本公開は2018年)の映画『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編ですよね。
この時点で意味わかんない!という方もいるかと思われますが、実は現在のシネコンでかかっている映画たちはそういう何かの続編だったり、リメイクだったり、リブートだったりがいっぱいなんです!
例えば
→1984年の『ターミネーター』から通算6作目だけど、時系列的には『ターミネーター2』(1991年)の続編
●『IT/イット THE END “それ”が見えたら終わり』
→1990年にアメリカでテレビミニシリーズとして放送された映画『イット』のリメイク作品『IT/イット “それ”が見えたら終わり』(2017年)の続編。(今回のリメイク作品2作で90年の『イット』の内容をリメイク)
●『ドクタースリープ』
→1980年にスタンリー・キューブリック監督によって作られた『シャイニング』の約40年ぶりの続編。
といった具合。
今年公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』に関しては20本以上の過去作を観ていないとフルでは楽しめないというドラマシリーズ状態!
僕は幸いにも通称MCUというアベンジャーズなどのシリーズは小学5年生のときからすべて映画館で観てきたのでエンドゲームは幸せそのものだったのですが、
これだけの入り組んだシリーズ構造で、観る観客側のリテラシーを強く要する状態でいながら
「過去作は見ていて当然」のようにマウントを取ってくる映画ファンも少なくない。
本来ならばわかりやすくシリーズものの予習の仕方や解説をするのが常かもしれませんが、正直僕自身、最新作公開に向け、過去作のあれこれを調べて予習するなんてことに疲れてきました。
ってか予習ならウィキペディアでもなんでも便利なものがいっぱいあるし、僕なんかより詳しい人がいっぱいいるんで。
ということで、前置きがクソ長くなりましたが!
映画ってそんな予習とかして身構えて観るような、肩肘張って挑むものじゃない!
絶対面白い!って保証のもと観に行くなんて予定調和な人生はクソだ!
どんな映画かも知らずに観にいってめちゃくちゃ楽しかった!って思える偶然の出会いだって素敵だよ!
って感じで予備知識ゼロでも面白い映画たちを紹介します!
紹介するのは、すべて今年公開のもばかり!!
それではいってみましょう!
予習なしで楽しめる!いきなり面白い映画特集!!
最新AIとニコイチアクション!
『アップグレード』
【あらすじ】
近未来。
何者かによって妻を殺され、自身も全身麻痺になった男グレイは、最新のAIチップ“ステム”を体に埋め込み驚異の身体能力を手に入れ、妻殺しの復讐に立ち上がる!
【おすすめポイント】
●とにかく斬新なアイディア!
体に埋め込んだAIと会話しながらともに敵を倒していく姿はさながら『ヴェノム』のようですが、AIによって動かされてる体ということを表現するケレン味たっぷりのアクションシーンの映像的な斬新さは必見!対する敵はくしゃみで人を殺したり、腕に銃が埋め込まれてたり!なんだこの世紀末感は!!
●監督は絶対に映画オタク!
明らかに『ロボコップ』とか好きだろ!と思わせる過去の名作映画へのリスペクトが満載!
これがオマージュネタとかではなく、無数の名作映画へのリスペクト精神を監督が自らの中に咀嚼して映画に組み込んでいるので、もちろん過去の映画をそんなに知らなくても150%楽しめます!!

右がパンフ

【鑑賞手段】
都内での上映が終わり、現在は地方の数館のみでの上映となってしまっていますが、おそらく来年の上半期中にはレンタル等開始すると思います。
それにどこかの名画座でやってくれるっしょ!
死にたくなければ、登れ!跳べ!走れ!!
『EXIT』
【あらすじ】
韓国のとある都心部に猛毒ガスが散布されるテロが勃発!
街はたちまち吸えば即死の煙に包まれてしまう。
そんな最中、母の70歳のお祝いパーティの会場に来ていた無職の男ヨンナムは、大学時代の同じ山岳部で告白し見事にフラれた後輩ウィジュと再会。
フラれてもなお想いを寄せ続けていたヨンナムだったが、街はそれどころではない!
どんどん上昇する毒ガスから助かるべく、ヨンナムとウィジュは山岳部での経験と知識を駆使し、空気の綺麗な高層ビルの屋上を目指し登り、跳び、走る!!
果たして容赦無く迫る煙の魔の手から逃げ切ることはできるのか!?
【おすすめポイント】
●基本は爆笑コメディ!しかし熱いアクションムービー!
作品全体のトーンは基本的にはコメディです。とくに前半は親戚が集まったときの嫌な感じとかめちゃくちゃ共感できて笑えます。どんな緊急事態でも未熟なキャラクターたちの人間味溢れる泣きべそがこれまた感情移入しながらも笑っちゃう。
しかし、一度走りだせば、『ミッション:インポッシブル』も顔負けのハラハラドキドキアクションが展開!
とにかく観ている間、手に力が入りますよ!!
●ラストは眩しい青春ラブコメ映画!
いろんな九死に一生の危機を潜り抜けた先には、嘘だろ!?ってくらいポップでキュートな恋愛模様が!
この良い意味での軽さが、変に「良い映画でござい!」と気取ってない感じがして好感が持てますよね。
気持ちよく劇場を後にできます。


【鑑賞手段】
現在都内では新宿武蔵野館で上映中です!
ワム!の名曲が織りなす奇跡!
『ラスト・クリスマス』
【あらすじ】
イルミネーションに包まれ輝くロンドンにあるクリスマスショップで、エフル姿で接客をする女性ケイトは、家族とは不仲で帰る場所もなく、友人の家を転々としてはその先々で迷惑をかけて追い出される日々。
そんな自分に落胆する彼女の前に突然現れたトムという男。
彼はケータイも持たず、踊るように街を歩き、ケイトの悩みを紐解き、解決へと導いてくれる。
不思議な魅力に包まれたトムに心惹かれるケイトだったが、一向に距離は縮まらない。トムは一体何者なのか、そしてケイトは自らの悩みを克服できるのか。
クリスマスの夜に起こる暖かく愛おしい奇跡の物語。
【おすすめポイント】
●誰もが聞いたことのある名曲『Last Christmas』
タイトルやアーティスト名は知らずとも、誰もが一度は耳にしたことがあるであろうクリスマスソングの定番
ワム!の『Last Christmas』
この映画のタイトルになっているように、本作はこの曲からインスパイアされてできています。なので歌詞を読むと(劇中日本語字幕で出ます)「そう解釈したか!!」と驚く少しトリッキーな作りが魅力!
映画開始早々この曲がガンガン流れてタイトルが出るので、出だしから景気が良いのも最高です。
●声を出して笑える極上コメディ!
本作の監督はイギリス大好きのアメリカ人でコメディの名手ポール・フェイグ!(奇しくも前述した『ゴーストバスターズ』シリーズで2016年にメインキャストを女性にしたリブート版『ゴーストバスターズ』の監督でもあります)
ラブロマンス映画でありながら、しっかりラブコメディとして、めちゃくちゃ面白いです!僕は何度となく声を出して笑いました。

中の写真もめっちゃ綺麗
●ダメ可愛い主人公の魅力
なんといってもエミリア・クラーク演じるケイトがダメ可愛い!!!
本当にだらしなくて人に迷惑かけっぱなしなんだけど、どこか憎めないし守ってあげたくなる!
『シンクロナイズドモンスター』という映画のアン・ハサウェイに匹敵する見事なダメ可愛さです。
●奥行きのあるテーマ
「どうせラブコメでしょ〜?」とナメてるそこのあなた!
本作にはLGBTQや貧困や移民等、今イギリスが現実に抱えている様々な問題が、実は背景にしっかり存在しているんです。しかしそれを声高に嘆くのではなく、あくまでラブコメという楽観的世界観で描くことで、様々な問題を抱えながらも確かにそこに生きている人々が現実にいるし、みんな辛いけどみんな頑張ってるし、ユーモアで乗り切っていこうよ!っていう、むしろ奥行きのある作品に仕上がっているのがとても秀逸でした!!
※もちろんラブコメというジャンル自体とても素晴らしいものですが、食わず嫌いしている方も少なくないと思うので、そういう方向けのプレゼンです!(深いテーマを扱ってるから偉い!とかそういう軽薄な意味ではないです)
【鑑賞手段】
現在絶賛劇場公開中です!
今のシーズン、街はイルミネーションに包まれてますから、映画を観終わり楽しい気持ちで外に出ると
「あぁクリスマスって良いな〜」って思えて最高ですよ!それは今しか体験できない!!!!
そんな感じで
実はもっともっと紹介した作品があるので、第2弾に続きます!!!!
他の紹介文書いてたらクリスマスが終わっちゃって『ラスト・クリスマス』をプッシュしづらくなっちゃうので、とりあえずこの3作品で!
そして、冒頭でシリーズものを否定するような言い方をしましたが、全然嫌いじゃないですし、むしろ例にあげた作品たちは全部楽しみですし、現在公開中のものに関しては実際全部観てます!
ただ最近あまりにも前情報だのなんだのを仕入れてから映画館に行くってのが一般化しすぎてしまっているな〜とか、お客さんも映画に対しあまりにも厳しすぎるな〜とか、まぁ色々と思うことがあったので今回の企画をやってみました!
前情報なしで楽しめるのも映画の面白さだし、サブテキスト的知識を仕入れて観るからこそ面白い映画もあるのも醍醐味のひとつ。
ようは、どちらかに偏るのはよくないよね!ってことが言いたいんですよ!
映画は総合芸術ですから、多角的な楽しみができてこそ!
このブログが映画を楽しみたい誰かの一助になれば幸いです。そんな感じです。(マジで)
いや〜映画って本当に良いものですね。
次回予告
次回は『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』レビューです!
『スターウォーズ』で映画が好きになったのに『最後のジェダイ』で完全に心が離れていたサムカワ。
彼はこの最新作をどう観たのか!
今回顔面レビューができなかったので、次回が4〜5発やりますよ!お楽しみに!!!
2020年1月11日
[…] 以前ブログでも軽くご紹介した映画です。 […]